【カラクサ、ムササビの術特訓中】
アメリカで猛威をふるったハリケーン「サンディ」が、我が研究所にもやって来た。
研究員全員が自宅待機で避難する中、検体カラクサはその暴風と戦おうとしているようだ。
どうやらムササビの術の練習らしい。体いっぱいに風を受け、手足に結んだ風呂敷で空を舞おうとしているようだ。
しかし検体カラクサが予想していた以上にハリケーンの風は強烈だったようで、顔面の頬肉がひっくり返りそうになりながら、彼は懸命に風を受け止めていた。
あっ、飛んだ・・・というか浮いた・・・
と思ったらすぐに地面に降りた。顔面が裏返るほどの強風だったが、どうやらハットリ先輩のようにはいかないようだ。かれこれ2時間近く浮いたり降りたりしている。
私は顔面に当たる雨粒のあまりの痛さに腹が立ち、家に帰って眠ることにした。
12年 ago ・
痛いほどの風じゃ!!